犬の膿皮症の原因菌
膿皮症の病巣を引き起こす原因になる、黄色ブドウ球菌などの皮膚の常在菌は、健康な犬の皮膚や粘膜にも存在しており、通常であれば、皮膚に異常を引き起こすような事はありません。
皮膚には、常に新しい皮膚の細胞を作り続ける新陳代謝があり、細菌同士が互いの勢力のバランスを保つ働きなどもある事から、
皮膚には自浄作用が働いており、常在菌はある程度の範囲で一定の状態に保たれています。
皮脂が多く分泌した際には、それを分解する細菌が一時的に増え、糖分が多く分泌した際には、それを分解する細菌が一時的に増えるなど、常に変化はあるものの、やがて均衡はバランスの良い状態へと落ち着いていくものです。
しかし、内臓疾患、加齢、ストレスなどの影響で、体質の変化が起こると、毛穴から出る分泌物が慢性的に多くなったり、栄養分の偏りによって、その分泌物の成分に変化が生じると、特定の細菌だけが過剰に繁殖しすぎてしまう事があります。
黄色ブドウ球菌が皮膚で過剰に繁殖しすぎると、毛穴から出る皮脂や糖分などの分泌物を栄養源にして、それらを分解しながら、エンテロトキシンと呼ばれる毒素を大量に作り出していきます。
エンテロトキシンは、食中毒の原因としても知られている細菌毒ですが、皮膚への刺激性もあるため、皮膚で大量に発生すると、皮膚の腫れや赤みなどの炎症を引き起こすようになります。
そして、もともとアレルギー(アトピー)などの皮膚疾患がある場合には、ますます症状を悪化させたり、治りにくくする事が知られています。

